僕もオクサマも、新しく買ってきた本を読み始めると、なかなか止まらない。昨日のオクサマはまさにそれだった。オクサマにそろそろ風呂に入って寝よう、と声を掛けるが生返事をして動かない。
そこで、僕は、ホットカーペットの上で丸まって本を読んでいるオクサマを
いつもの方法で立ち上がらせた。僕が簡単なもんだと得意気になる一方で、簡単に立ち上がらされてしまったオクサマは頬を膨らませ憮然とした表情を僕に向けてきた。
そしてオクサマは足を踏みしめ、僕がいくら促しても、動かなくなった。そして、足元を見つめ、もう一度僕を見てオクサマは口を開いた。
「あーあ、足の裏に根が生えちゃった」「うごけないっ」
寝起き大戦争に続く、新たなる戦いの火蓋が切って落とされたようだ。
早速、僕は、根が生えたオクサマを、後ろから抱え込んで引っこ抜いて運んだ。
「
ピギァアァァーッ!」