いよいよ、最後の打ち合わせをするためにホテルに向かった。
写真の担当者と打ち合わせをする。気に入った結婚式の写真を持って見せたら、スムーズにコミュニケーションが図れた。オクサマの希望する、光線のやわらかな写真は会場の採光の都合でちょっと難しそうだったが、外で撮ったり、フィルターを利用したものを何枚か撮ってみてもらって出来上がりを見て判断してみましょう、という方向にまとめた。
写真も、アルバムを作成する前に出来上がりを見せてもらえることになった。サンプルを見る限り少し不安があったので載せたくないものがあったら除外できるように交渉したのだが、その希望も通った。わがままし放題だ。
それからカメラを担当する人には、全ての動作をゆっくりと、そしてウェディングキスは3秒でと言われた。
1秒増えた。オクサマは悶絶するに違いない。
その後、担当者と全体の流れを最終確認する。当日の家族の準備、式への集合時間とその後の食事会までの流れなどの説明を受ける。
式ではブーケセレモニーをすることにした。きちんとプロポーズをして、オクサマにブーケを渡す。「きっとダンナチンは照れる」と言う顔をオクサマにされたが、折角だから気持ちを言葉にすることにした。それから既に入籍していて指輪も普段からつけていることもあり、指輪の交換をしないことにした。
オクサマの最後のヘアの打ち合わせと衣装を搬入する手はずを整え、ようやく結婚式の全貌が固まった。
帰ってから、これから式までに僕らがやることを
ホワイトボードに書いておいた。
・誓いの言葉の用意
・式でそれぞれの母親にプレゼントするアルバムを作る
・そのときに両親に渡す手紙を書く
・尽力してくださったスタッフに渡す心付けのピン札とぽち袋の準備
・衣装やその他ウェルカムアイテムの搬入
それから僕はオクサマに内緒でプロポーズの言葉を準備する。きっとオクサマは「結婚してください」とだけ僕が言うと思っているみたいだったけれども、ちゃんと考えようと思う。しかし、ことは隠密裏に進めねばならない。だけどここに書いたらバレバレだ。